【自由への一歩】貯蓄率と投資リターン(運用率)による、「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間について
貯蓄率と投資リターン(運用率)による、「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間について記載します。
前回のおさらい
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私自身の節約に対する考えをまとめた。
まとめ回だったので、内容は割愛させていただきます。
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『貯蓄率と投資リターン(運用率)による、「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間』
今回は、「長期的な予算のたて方」の記事で、ご紹介した
『貯蓄率と投資リターン(運用率)による、「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間』
に関して、計算方法を記載したいと思います。
計算方法
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a:1年間の手取り収入
b:1年間の貯蓄率(%)
c:1年間の運用率(年利)(%)
n:「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間
※1:仕事をしなくても生きていける財源 = 1年間の支出×25倍(円)とする。
※2:「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間については、資産が0円からスタートした場合の期間となる。
上記の条件の場合、下記の式で算出できる。
( ( 100 + c )/ 100 )^n ≧ ( ( c ×(100-b) )+4b)/ 4b
→ b:1年間の貯蓄率(%) と c:1年間の運用率(年利)(%)を設定できれば、
n:「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間を算出できる。
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上記、結論のとおり計算すると、n:「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間を算出できます。
なお、※1:仕事をしなくても生きていける財源 = 1年間の支出×25倍(円)について、
25倍としている理由は、年利4%で運用(投資)したときに、運用(投資)により1年間の支出を支払うことができる財源だからです。
つまり、仕事をしなくても、運用益により支出を払える状態となるための数字が、25倍ということです。
今回の記事は、
( ( 100 + c )/ 100 )^n ≧ ( ( c ×(100-b) )+4b)/ 4b
をどのようにして導いたかを説明します。
具体例を用いて算出
いきなり上記のように文字式を使用して説明すると、ややこしいので、下記の具体例を用いて説明します。
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1年間の手取り:500万円
1年間の支出 :400万円
1年間の貯蓄 :100万円 (貯蓄率20%)
運用率 :100万円積立 年利4%
の場合、42年後に仕事をしなくても生きていける財源となる。
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上記の条件の場合、下記のように増えていきます。
0年目:0円
1年目:100万円
2年目:100万円 × 1.04 +100万円
3年目:100万円 × 1.04^2 + 100万円 × 1.04 + 100万円
k年目:100万円 × 1.04^(k-1) + 100万円 × 1.04^(k-2) + ・・・ +100万円
となります。
k年目について、項の順番を入れ替えると、下記のようになります。
k年目:100万円 + ・・・ + 100万円 × 1.04^(k-2) + 100万円 × 1.04^(k-1)
k年目を計算します。
この計算は、高校生の数学で習う数学Bの数列で解けます。
「等比数列の和」となっているのです。
それが、分かれば、下記のように表現することができます。
この値が、「1年間の支出 :400万円」 × 25 以上になれば良いので、
下記のようになります。
「等比数列の和」は公式があり、下記により算出できます。
上記公式を利用して計算をした結果、下記のようになります。
1.04^n ≧ 5
このnを求めると、最小で42という数字が出てきます。
nの求め方は、Excelを使用しました。
下記のようなイメージです。
A列 B列 C列
1 1.04 B列の掛け算(=PRODUCT( : ))
2 1.04
3 1.04
4 1.04
5 1.04
・
・
・
42 1.04
A列が42で5を上回りました。
つまり、42年目で仕事をしなくても生きていける財源に到達できるということが分かります。
文字式を用いて算出
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a:1年間の手取り収入(円)
b:1年間の貯蓄率(%)
c:1年間の運用率(年利)(%)
n:「仕事をしなくても生きていける財源」への達成までの時間(年)
上記の条件の場合、下記の式で算出できる。
( ( 100 + c )/ 100 )^n ≧ ( ( c ×(100-b) )+4b)/ 4b
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上記の条件より
1年間の貯蓄額:a× (b/100) (円)
1年間の支出額:a× (1 - ( b/100 ) )(円)
となります。
具体例と同様に、0年目からk年目の増え方を下記に記載します。
※下記単位は(円)です。
0年目:0
1年目:(a× (b/100) )
2年目:(a× (b/100) )×((100+c)/100)
3年目:(a× (b/100) )×((100+c)/100 )^2 + (a× (b/100) )×((100+c)/100) + (a× (b/100) )
k年目:(a× (b/100) )×((100+c)/100 )^(k-1) + (a× (b/100) )×((100+c)/100 )^(k-2) + ・・・ +(a× (b/100) )
となります。
k年目について、項の順番を入れ替えると、下記のようになります。
k年目:(a× (b/100) ) + ・・・ + (a× (b/100) )×((100+c)/100 )^(k-2) + (a× (b/100) )×((100+c)/100 )^(k-1)
k年目を計算します。
文字式でややこしくなっていますが、具体例と同じ増え方なので、「等比数列の和」です。
下記のように表現できます。
この値が、「1年間の支出額( a× (1 - ( b/100 ) ) )」 × 25 以上になれば良いので、
下記のようになります。
上記の式を「等比数列の和」の公式を使用して、整理していくと下記となります。
( ( 100 + c )/ 100 )^n ≧ ( ( c ×(100-b) )+4b)/ 4b
上記の式のnの求め方は、具体例と同様にExcelを使用すると計算できます。
b:1年間の貯蓄率(%)
c:1年間の運用率(年利)(%)
を設定すれば、具体例と同様に値が出てくるので、条件を決めさえすれば算出できます。
A列 B列 C列
1 ( ( 100 + c )/ 100 ) B列の掛け算(=PRODUCT( : ))
2 ( ( 100 + c )/ 100 )
3 ( ( 100 + c )/ 100 )
4 ( ( 100 + c )/ 100 )
5 ( ( 100 + c )/ 100 )
・
・
・
50 ( ( 100 + c )/ 100 )
b:1年間の貯蓄率(%)
c:1年間の運用率(年利)(%)
をいろいろなパターンで試算したものが、
「長期的な予算のたて方」の記事で、ご紹介した一覧表となります。
「長期的な予算のたて方」は人生の目標設定に大きく影響するため、自分自身で責任を持って戦略をたてることが大切だと思います。
参考になれば幸いです。
(参考)私が算出した一覧表です。
今回はここまでです。
ありがとうございました。
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